Claudio Abbado資料館編集室2019年01月01日

 Claudio Abbado資料館(http://www.ne.jp/asahi/claudio/abbado/)編集生です。
 Claudio Abbadoの音楽・芸術活動に関する情報を集積することを目的に開設しました資料館は、引き続き公開しておりますが、ウェブサイト作成に使用していたアプリケーションが最新の機器では稼働しないという技術的な理由により、新規の更新が難しくなっております。
 資料館は何らかの形で存続させたいと思っておりますが、とりあえず、編集室の機能のみを当ブログに移管いたしました。まだ試験的な運用ではありますが、よろしくお願い申し上げます。

新世代の指揮者2019年01月01日

 Claudio Abbadoが他界してから早くも五年になろうとしている。当初は、大きな存在を失ってしまった虚しさゆえに、音楽会にも行けなくなってしまった。とはいえ、いつまでも引き籠もっているわけにはいかない。前に進まなければ何も生まれない。かくて、その後も細々と演奏会に通い続けている。
 五年間で世界は随分変わった。音楽の世界でも世代交替が進んでいる。かつてアッバードの演奏を聴くのを楽しみにしていた方々は、今は誰の演奏会に通っているのであろうか。調査することができたら興味深い結果が得られるかも知れない。好みはかなり分散することと思われるが、若い世代では、アッバードと関係の深かったグスターボ・ドゥダメルやアンドリス・ネルソンスの名は挙がりそうである。
 ちなみに編集生自身は、新世代の指揮者で好きなのはダニエル・ハーディングである。アッバードがいなくなって一年半後に、ハーディングの指揮でマーラーの第二番を聴いた。時に、アッバードの「ルツェルンの復活」が反響しているような気がしたのは、気のせいであったろうか。

Abbado全公演から2019年01月03日

 128 – Das Magazin der Berliner Philharmonikerの2018年第4号に、アッバードの業績の特集があり、アッバードが共演したオーケストラ、演奏した作曲家について、統計が出ている。最新号はベルリン・フィルのウェブサイトから閲覧できる。既に他のところでも紹介されているようだが、面白いので書き写してみた。ちなみに、アッバードが生涯に指揮した演奏会は約3500回とのこと。

オーケストラとの共演回数
688 Berliner Philharmoniker
544 Orchestra & Filarmonica della Scala
529 Wiener Philharmoniker & Staatsoper
357 London Symphony Orchestra
191 The Chamber Orchestra of Europe
147 Chicago Symphony Orchestra
127 Orchestra Mozart
109 Gustav Mahler Jugendorchester
91 Mahler Chamber Orchestra
76 Lucerne Festival Orchestra
73 Israel Philharmonic Orchestra
64 Philadelphia Orchestra
63 European Community Youth Orchestra
40 New York Philharmonic

作曲家ごとの演奏回数
712 Beethoven
623 Mozart
449 Mahler
398 Brahms
309 Schubert
223 Verdi
197 J. S. Bach
174 Stravinsky
165 Prokofiev
123 Berg
115 Bruckner
107 Wagner
105 R. Strauss
104 Schumann
83 Debussy
83 Bartok
80 Mendelssohn

けしかける2019年01月14日

 Claudio Abbado資料館を開設してから既に18年以上が経過している。残念なのは、他の指揮者で同様の試みをしているウェブサイトが、少なくとも日本語では見つからないことである。もちろん、編集生が知らないだけかもしれないし、海外のファンクラブ等で同様の企画が進行しているため、敢えて必要ないのかもしれない。しかしながら、オーケストラの公式サイトなどでも、過去の公演記録をきちんとアーカイヴとして公開しているところが少ないことを考えると、同種の試みはやはり少ないのではなかろうか。
 そこで、ちょっとけしかけてみる。

 どなたか、指揮者の全公演記録を作っている方、作ろうとしている方、いらっしゃいませんか。Claudio Abbado資料館としても、同種の試みがあれば、微力ながら応援したいと思います。よろしければ当資料館までお知らせいただければ幸いです。
 アッバードとほぼ同世代の高名な指揮者は、有名オーケストラとの共演が多いので、八割がた集めることはそれほど難しくありません。それより若い世代でも、有名指揮者は情報量が多いので何とかなります。
 現在三十代、四十代の若い世代の指揮者は、神出鬼没ではありますが、活動が過去十数年間に集中するので調べることは可能です。既に二十年以上のキャリアを持つハーディングはかなりたいへんですが、それでもまだ間に合うでしょう。

 ちなみに、フルトヴェングラーは全公演記録が上梓されているようだ。